モルモットの解説
モルモットの分類と分布
和名:モルモット
英名:guinea pig
学名:Cavia porcellus
分布:南米(ペルー南部、ボリビア南部、アルゼンチン北部、チリ北部)
ネズミ目テンジクネズミ科テンジクネズミ属に分類されるが、原種なのか定かではありません。
古代インディオが野生のテンジクネズミを何らかの目的で家畜化したのが起源とされます。
野生のテンジクネズミは草原、森林、岩場などに棲息します。
比較的乾いた涼しいところを好みます。
草の葉、茎、根などを食べる完全草食です。人間と同じく体内でビタミンCを合成できないので他の動物よりビタミンCがよく含まれるエサを与える必要があります。(専用フード)
夜行性で5~10頭の群れを作ります。寿命は6~7年。
モルモットの品種
モルモットは中世にヨーロッパに持ち込まれるとすぐに改良され、様々な品種が生まれました。
- イングリッシュ
- アビシニアン
- テッセル
- シェルティ
- ヘアレス(スキニーギニアピッグ)
など様々です。
最も標準的なイングリッシュは短毛でブラッシングの必要がなく、お世話が楽なので定番のモルモットとなっています。
モルモットの飼育
モルモットは飼育が簡単な動物として世界中で人気があります。
モルモットの飼育のポイント、特徴をまとめます。
- 高いところに登れない
- 暑さに弱く寒さに強い
- 食餌量・飲水量・排泄量が多い
- トイレは覚えない
- 絶食に弱い
- 長毛種はブラッシングが必要
順番に見ていきましょう。
- 高いところに登れない
モルモットはどちらかというと潜って隠れるような生き物なので、後ろ足の力が弱く、自身の体長より高いところには登りません。(例外はあります)
そのため、ケージに高さは必要ありませんし、高いところを怖がります。
爪でひっかかれたり後ろ足で蹴られたりすることもありません。エサと間違えでもしない限り噛みつくこともありません。
抱っこをするときはしゃがんだり床に座って、床から低い場所で抱っこした方がいいでしょう。
- 暑さに弱く寒さに強い
南米、アンデス山脈の乾燥冷涼な場所に棲息していたので、暑さや蒸れには弱いです。
理想の飼育温度は18~24℃です。夏場は弱めでもいいのでエアコンで管理します。
冬場は木やフリース生地でできた小屋を設置し、室温にもよりますが、ヒーターを必要とします。
- 食餌量・飲水量・排泄量が多い
モルモットは大食いです。先述の通り体内でビタミンCを合成できないので、ビタミンCを多く含むモルモット専用のペレットを与えます。
水もよく飲みます。しかもエサを口の中に含み、水を混ぜながら飲む習性があるため、給水ボトルがよく汚れます。毎日洗浄してください。
よく食べよく飲みますので、当然よく出します。
- トイレは覚えない
モルモットは排泄量が多い上、トイレを覚えません。
モルモットを飼育する上で最も障害となるのがこの点でしょう。
敷材やペットシーツを敷いてすのこなしでの飼育方法だとあっという間に汚れてしまいます。
目の細かい金網やすのこを使って、排泄物が下に落ちるようなケージで飼うと良いでしょう。
それでも1日1回は清掃が必要です。
- 絶食に弱い
モルモットは基本的には強健で飼育が簡単ですが、絶食をすると腸内環境が崩れ、一気に体調を崩すことがあります。
エサのやり忘れや、エサ皿を倒してすのこの下に落ちたなど、事故には注意が必要です。
また、環境の変化や食餌内容の変化など、ストレスによる拒食もあり得ます。
エサの銘柄を変える時は新しいエサを少し混ぜて与え、翌日にはもう少し多く混ぜ…というようにして切り替えます。
- 長毛種はブラッシングが必要
モルモットの長毛種は毎日~1日おきぐらいでブラッシングをしてください。
短毛のイングリッシュモルモットには必要ありません。
当店での展示・販売
当店ではモルモットを複数匹ふれあいコーナーに展示しています。(最新の情報は動物たち紹介ページをご確認ください)
モルモットは爪が痛くないし噛みつかないので、動物に不慣れな方やお子様でも抱っこできます。
もちろん、当店の子は抱っこに慣らしてあります。
特に巻き毛のタイプは毛の触感や質感を体験してみてください。
当店のモルモットは、展示専用、展示兼販売、販売専用の子に分かれています。
販売中のモルモットについてはお気軽にお問い合わせください。