ミーアキャット

ミーアキャットの生態

和名:ミーアキャット

英名:meerkat,suricate

学名:Suricata suricatta

分布:南アフリカ

 

マングース科スリカータ属。

ナミビア、ボツアナ、南アフリカ共和国といった南アフリカに分布します。岩や石の多い荒地のサバンナ~砂漠に棲息します。ナミブ砂漠の多くとカラハリ砂漠の全域に棲息します。

ペア~群れで生活します。時には50頭以上の大所帯の群れを形成することもあります。

映画「ライオンキング」のティモンのモデルとして有名です。

 

飼育下での寿命は12~14年で、野生ではおよそその半分とされています。体長は25~35㎝、体重は平均で730g程度、尾長は17~25cm程度とされています。オスメスで体格差はほとんどないかオスの方がごくわずかに大きい程度です。

 

ミーアキャットは名前にキャット(cat)がつくため、猫の仲間だと思われることがありますが、英名がmeer”kat”である通り、猫とはあまり関係ありません。マングースの仲間です。確かにネコ目ではありますが、マングース科でありネコ科とは離れています。語源としては、アフリカーンス語でグエノンという猿を意味する言葉(発音がmeerkatに近い)を、取り違えてオランダ語に取り入れたのが始まりです。

 

上の写真のように2本の後ろ足で立ち、尻尾を使ってバランスをとる姿勢が特徴的です。これは外敵を見張ったりするため周囲を見回すときや、太陽光を浴びて体を温めている時のポーズです。

ミーアキャットの群れでは、エサを採る時に一部のメンバーがこのポーズで監視係として周囲を警戒します。1時間以上監視係が続くこともしばしばです。監視係が外敵を発見した時は警告のための鳴き声を発して、一斉に巣穴に走りこんで隠れます。この鳴き声にはいくつもの種類があり、空からの敵なのか、地上からの敵なのか、どれぐらいの脅威なのかといった情報が含まれています。

 

ミーアキャットの食性は肉食に近い雑食で、野生では昆虫やサソリ、爬虫類、両生類などを食べます。鳥や小型の哺乳類も食べます(むしろ昆虫よりこちらの方が好むと思われます)が、野生環境では滅多にありつけないと思われます。他に植物や果実も食べます。強毒性のサソリなどの毒に一定の免疫を持っています。

飼育下では人工飼料のみで飼育可能です。食虫目用や肉食寄りの動物用のものが代用できます。他に生きたコオロギや冷凍のマウスやひよこ、うずらも好みます。

 

ミーアキャットの前足の爪は後ろ足の爪の2倍以上長く、そして先端は鋭利です。そのため掘る力が非常に優れています。ほんの数秒で自身の体重と同じ量の砂を掘り返すことができます。この能力で巣穴を作ったり砂の中のエサを探します。時には砂埃を起こして外敵をかく乱したりします。

ミーアキャットの巣穴は複数の入口があり地下でつながっている大規模なものです。この巣穴をキイロマングースやジリスと共用することが知られています。

 

群れではメスが優位な母系社会を形成することが知られています。一頭のメスがボスとなり、繁殖するオスを選びます。こうしてできたペアだけが繁殖します。

群れの中では繁殖した親以外のメンバーも子育てに参加します。メスは繁殖経験がなくても授乳することができます。また、子供にサソリの安全な食べ方を教えるために、毒針をつぶしたサソリを与えて練習させるといった高度な教育をすることが知られています。

 

当店で飼育・展示のミーアキャット

アニマルカフェ マシュマロパンダでは、前面がガラスでできた特製の大型ケージを使って、常に複数でのミーアキャットの展示をします。群れを形成してお互いにじゃれあったりする様子を観察していただけます。

また、ミーアキャットは飼育下では好奇心旺盛で人間の行動をよく見ています。猫じゃらしをガラスの前で動かしてみせると追いかけて遊びます。これは良い運動のようでストレス発散や身体づくりに良い結果となっているようです。

飼い主のこともしっかり認識していて、飼い主ならば抱っこや散歩も可能ですが、知らない人に触られるのには抵抗があるようです。ガラス越しには友好的なのですが、やはり抱っこなどは体の自由を奪われる状況ですので、信頼関係のある人間にしか心を許してくれません。

それに加えて爪や牙の鋭さもありますので、当店ではミーアキャットの触れ合いは実施しておりません。あしからずご了承ください。

 

もしご購入希望でしたら、展示の子ではなくベビーのご購入をオススメしています。ベビーから慣らした方がしっかりした信頼関係を築くことができます。

詳しくは店頭でお問い合わせください。