ジリスの仲間はリス科のうち地面または地下で生活するものの総称です。リスというと木に登って木の実を食べているイメージですが、ジリスは木登りが苦手です。代わりに土を掘って地下に巣穴を作ることができます。食性もリスが木の実や昆虫を主食とする雑食であるのに対し、ジリスは植物の葉を主食とする草食のものが多いです。

ほとんどの種類がカナダ~アメリカに棲息し、アフリカやユーラシアに少数が棲息します。ユーラシアのものはハタリス(畑のリスという意味)と和名がつくものもいます。

ジリスは他のリスと比べて尾が短く体格が良いのが一般的な特徴です。そのため、プレーリードッグの見た目に似ています。特に、リチャードソンジリスはそっくりで、プレーリードッグが感染症法により輸入禁止となって価格が高騰して以来、ペットとしての流通が増えました。

 

日本国内で流通するジリスの仲間はリチャードソンジリスが最も多く次いでジュウサンセンジリス、コロンビアジリスとなります。

他にダウリアハタリス、ヨーロッパハタリスなど過去に流通したことがありますが、現在ではもう流通しません。

リス全般に対して検疫が厳しくなったのと、リチャードソンジリスとジュウサンセンジリスの人気に負けたのが要因です。

 

 

ジュウサンセンジリス

ジュウサンセンジリス

ジュウサンセンジリスの分布と分類

和名:ジュウサンセンジリス

英名:Thirteen-lined ground squirrel,Leopard ground squirrel,Striped gopher

学名:Ictidomys tridecemlineatus

分布:アメリカ、カナダ

 

ジュウサンセンジリスはその名の通り、十三本の線が入ったような背中から脇の模様が特徴のジリスの仲間です。分布はアメリカ中央~カナダ南部の草原地帯に棲息します。

乾燥していて(雨量が少なく)砂質の開けた場所を好みます。草原や農耕地、牧草地から道端や飛行場、低木地、郊外の芝生などです。

グレートプレーンズの多くに棲息します。グレートプレーンズはロッキー山脈から流れる河川によって作られた堆積平野であることから、肥沃な土に恵まれており、豊かな草原が続く大草原です。野生動物が多く棲息します。気候としては雨量の少ない乾燥した地帯です。人口密度の低い農業地帯で、肉牛の牧畜とトウモロコシなどの穀物が盛んに作られています。

現地ではありふれた動物で、ミネソタ大学のマスコットにもなっています。

 

ジュウサンセンジリスの生態

体長は170~277mm、尾長は60~132mm、体重は110~270g。寿命は飼育下で5年程度です。野生下では90%近くの個体が生まれた年の冬眠までに捕食されるとされています。

ジュウサンセンジリスは完全な昼行性です。単独生活か、良い環境では小さな群れを作ります。地下に4.6~6.1mにも及ぶ、いくつかの枝分かれのある巣穴を作ります。巣穴のほとんどは地下50cm以下の深さで、特別に深いところは冬眠をするときにだけ使います。行動範囲は1~12エーカー(およそ4000~50000平米)にも及びます。メスよりオスの方が広範囲に及びます。

およそ10月に冬眠に入って4月ごろに目覚め、すぐに繫殖期に入ります。

食性は草食寄りの雑食性で、草や草の種子を主食とし、コオロギ、バッタ、イモムシなどの昆虫や、マウスや豚などの肉も食べます。

危険を察知した時には巣穴に飛び込んで隠れます。威嚇のために前足の伸ばして直立し、鼻を突きあげて鳥のさえずりのような鳴き声を出します。

ジュウサンセンジリスの鳴き声は、ジリスの仲間の中でも最も美しいと言われています。他のジリスの仲間は見た目に反して大きく不快な鳴き方をします。

最大で時速13㎞の速さで走ることができるとされています。急な方向転換も得意で捕まえることは困難です。ジャンプ力もそれなりにはあり、蓋のないケージや水槽で飼育することはできません。

冬眠をする動物なので秋までに栄養を蓄えようと厚い脂肪を付けます。冬眠前には巣穴に食べ物を貯蔵します。冬眠中は巣穴の深いところで体を硬く丸めて、普段は毎分100~200回ある呼吸を5分に一回にまで少なくして代謝を抑えます。

 

リチャードソンジリス

リチャードソンジリスの分布と分類

和名:リチャードソンジリス

英名:Richardson’s ground squirrel,Flickertail

学名:Urocitellus richardsonii

分布:アメリカ

 

リチャードソンジリスはスコットランド人のジョン・リチャードソン博士にちなんで名づけられました。分布はほぼ北米でわずかにカナダの南端にも棲息しています。上述のジュウサンセンジリスの分布のうち、北部だけの範囲です。グレートプレーンズには北部にだけ棲息します。

草原や緩やかな丘陵地帯、野原や農耕地などの場所で、砂利混じりの土や砂質の土地を好みます。市街地に居つくこともあります。ジュウサンセンジリスほど乾燥を好むわけではない、と言えます。

 

リチャードソンの生態

リチャードソンジリスの体長は30cm程度で、メスよりもオスの方が少し大きいです。体重は時期や場所によって大きく異なります。冬眠開けにはメスで200~275g、オスで350~450gだった体重が、次の冬眠前には750g近くにまでなっています。

背中が暗い茶色で腹部が褐色、尾は他のジリスよりも短くのが特徴です。耳が短く丸みのある体型から、プレーリードッグに似ています。

寿命はオスで2~3年、メスで4~6年とされていますが、飼育下では5~7年生きます。

ジュウサンセンジリスと同様に複雑な巣穴を作ります。巣穴を縄張りとして暮らしますが、巣穴同士が近く、外敵が現れた時には警告音を発し近隣の個体に知らせます。このような曖昧な群れを形成します。行動範囲はジュウサンセンジリスより狭く、直径91メートル以下とされています。

食性はほぼ草食で春から初夏にはイネ科の草を中心に様々な種類の植物を食べます。晩夏から秋にかけては植物の種子や果実、昆虫や動物の死肉を食べます。農作物に害を与えることがあります。

冬眠についてもジュウサンセンジリスとほぼ同様で、冬眠に向けて巣穴に種子などの食べ物を貯蔵します。

リチャードソンジリスの鳴き声は、軽く鳴く時はそうでもないのですが、たいていの場合は高音ながらも音量が大きく不快な音を出します。

 

当店でのジリスの展示・販売

当店ではジュウサンセンジリスとリチャードソンを展示しています。

ジュウサンセンジリスは、はっきり言って、人間に慣れる動物ではありませんので触れ合いは致しません。当店では背中の模様の美しさをそっと観察していただくために展示します。

リチャードソンジリスは、ジュウサンセンジリスよりは慣れますが、不特定多数の人が触れ合いできるほどにはなりません。当店ではコロッとした体型のかわいらしさを楽しんでいただけるよう展示しています。

ジュウサンセンジリスとリチャードソンジリスの販売は、どちらも繁殖期が春であることから一年に一回だけ初夏に流通があります。ですから、春先までにご予約いただいてからのお取り寄せ対応となります。

 

※展示の中止をする可能性もありますので最新の展示状況については動物たち紹介のトップページをご確認ください。

カフェの動物たち紹介